上皮:第一防御層
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上皮:第一防御層

マルコ・レボッロ博士、獣医師

ジンプロコーポレーション

上皮組織や皮膚は、動物において環境変化から身を守る第一防御層です。上皮組織は、呼吸器、繁殖器、泌尿器、消化器などの腔や管、内臓、血管といった体の外と内の表面全てを覆っています。

微生物や物理的及び化学的損傷は組織を損傷させようと、常に上皮の内外表面の侵食を試みています。一度侵食されると、他の病原体が簡単に体内に侵入しまいます。上皮組織は、水分や細菌、ウイルス、酵母、菌類、カビ、ダニ、昆虫、機械的な損傷から人間や動物を守るための防御層を形成しています。

上皮細胞はタイトジャンクションと呼ばれるタンパク質複合体によって“結合”、“縫合”されています。タイトジャンクションの役割は細胞間を繋ぎ合わせることです。タイトジャンクションが損傷すると、細菌や病原体、毒素が上皮細胞間隙から血流へ侵入し、それによりブロイラー鶏は感染してしまいます。上皮組織は、外部刺激から守るために、常に修復と再生を繰り返すことで、タイトジャンクションの健全性を保つ必要があります。

 

ジンプロ・ミネラルはタイトジャンクションを強固にし、上皮の健全性向上に貢献する

亜鉛やマンガンの様な微量ミネラルは、上皮組織の生成と維持に極めて重要です。ブロイラー鶏の栄養プログラムにジンプロ・ミネラルを組み込むことで、上皮組織とタイトジャンクションの再生をより迅速かつ効率よく行うことができ、その結果、健康と生産性を向上することに繋がります。

防御層と細胞構造を維持するために、上皮細胞には強固なタンパク質繊維の束であるケラチンフィラメントで構成されている細胞骨格基質が存在します。皮膚を柔軟で不溶性にし、自然環境に対して反応しない様にすることが、ケラチンの主な役割です。また、亜鉛は角化の過程で重要なミネラルです。

30本の試験をまとめた結果から、ジンプロ・ミネラル由来の亜鉛、マンガンまたはそれら両方を給与することで、鶏の上皮組織の強度が30%以上向上にしたことが分かりました。

 

ジンプロ・ミネラルは、リーキーガットと腸管の炎症を制御することに貢献する

消化管内部はタイトジャンクションによって結合した上皮細胞の層で形成されており、細菌や病原体、毒素が腸管内から血流へ侵入するのを防ぐことが目的です。タイトジャンクションが損傷すると、細菌や病原体、毒素が上皮細胞間隙を通過するリーキーガットと呼ばれる状態に陥ってしまいます。そしてそれは、暑熱ストレスや細菌、飼料汚染、亜鉛欠乏などによって引き起こされます。

リーキーガットに陥ると、免疫システムが反応し、細胞損傷や腸管の炎症が引き起こされます。一度炎症が起こると、体内の免疫システムが炎症を抑えるために多くの栄養素を必要とするため、動物の筋肉成長などの成長や生産性に用いられるべき栄養素量が少なくなってしまいます。アベイラ亜鉛由来の亜鉛を養鶏飼料に添加することで、消化管の上皮細胞間の結合を強固にし、タイトジャンクションを維持することで炎症の制御に貢献します。

23本の試験をまとめた結果から、ジンプロ・ミネラル由来の亜鉛、マンガンまたはそれら両方を給与することで、同ミネラルの無機源を給与した場合と比較して、腸管強度が15%以上向上したことが分かりました。

 

ブロイラー鶏の皮膚擦過傷を減らす

外部上皮組織や皮膚は、外部環境からの物理的な壁として働くことで、ブロイラー鶏を疾病から守ります。鶏の皮膚が傷ついてしまうと、細菌に感染しやすくなり、健康に悪影響が生じ、屠体不良に繋がります。

皮膚の細菌や物理的損傷から保護する能力は亜鉛に依存しています。アーバン大学の試験から、硫酸亜鉛の代わりにアベイラ亜鉛由来の亜鉛を給与したブロイラー鶏で皮膚病変保有割合が、42.7%から9.6%に減少したことが明らかになりました。また、アベイラ亜鉛由来の亜鉛を給与したブロイラー鶏において、蜂巣織炎の割合が52%から40%に低下し、重度の蜂巣織炎の発症割合が20%から8%に低下しました。

以上の試験から、ブロイラーにアベイラ亜鉛を給与することで、腫れやかさぶた、擦過傷、趾蹠皮膚炎の発症を減少させ、皮膚の健全性を向上させることが分かりました。それにより、屠体不良数が減少し、出荷可能な屠体数が増加すると考えられます。

リーキーガットを防ぎ、炎症を管理し、皮膚の健全性を強固にするために、養鶏栄養プログラムの一部としてジンプロ・ミネラルを用いることに関してのご質問、ご相談は弊社営業担当者までお問い合わせ下さい。

 

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