栄養管理が養豚農場の収益性に直接的な影響を与える
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栄養管理が養豚農場の収益性に直接的な影響を与える

アリッサ・コーネリソン

ジンプロコーポレーション

健全で好調な経営を維持することは、どの様な養豚生産システムにおいても優先事項です。特に離乳子豚の生産性向上に関して言えば、栄養管理が重要な役割を果たします。しかし、飼料費の上昇、新たな規制、サプライチェーンの不安定性などの課題に直面した際に高い生産性を引き出すためには、飼料への投資が重要となります。そのためには飼料設計士が優先順位を決定することが出来る様にするために、農場の生産システムの成功に影響を与える様々な要因を理解しておくこが最も重要です。



農場の収益性を左右する要因は複数ある

その中で、生産システムの変動の98%を占めると言われる3つの要因があります:

1.増体1kgあたりのコスト

2.豚肉1kgあたりの価格

3.離乳豚1頭あたりのコスト

これら3つのうち、増体1kg当たりのコストは、飼料費に直接影響を与える要因です。その増体1kg当たりのコストは4つの重要な指標で構成されています:

(1)原料費

(2)飼料購入に係る費用

(3)飼料の無駄

(4)生存率

この4つの指標はすべて、増体あたりのコストを左右する重要な要素です。そして、飼料を介して生存率に影響を与えることが出来ます。離乳子豚の生存率を向上させることで、増体1kgあたりのコストにも好影響を及ぼします。

 

生存率がどの様にして離乳子豚の生産目標に影響を及ぼすのか?

生産システムの健全性と出荷量は、動物の健康と福祉及び生産性を達成するために必要不可欠な項目です。死亡率がわずか1%変化するだけで、利益を出すか、損失を出すかの違いが生まれます。そして、出荷量が1%増加することで、収益への貢献度は更に大きくなります。

アメリカにおける試算ですが現在の市場では、1%斃死率が増加することによるコストは以下の通りとなります。

Image

そして更に、深刻な健康問題や季節による問題を抱えた離乳子豚管理環境下では、出荷豚1頭あたりの直接費用は、20ドルも高くなる可能性があります*。この様な問題を抱えているからこそ、農場での栄養管理は豚と経営に貢献するものではなければならないのです。
 

最適なステップを踏む:適切な亜鉛源の選択

皆さんは飼料設計において何を検討していますか?栄養素の選択は非常に重要です。適切な亜鉛源を給与することで、より健康で成長に優れた豚を、より効率よく育てることができ、生産目標の達成に貢献してくれるでしょう。

最近の研究で、大腸菌に感染させた豚にジンプロ亜鉛を給与したところ、他の亜鉛源を給与した豚と比較して、離乳後早期の飼料摂取量が増加し、健康状態と生存率が向上したことが明らかになりました。 

さらに、本試験でジンプロ亜鉛を給与した豚では、以下のことが確認されました:

(1)斃死率が2.7%低下

(2)治療回数が5.4%減少

(3)初期の飼料摂取量が20g/日増加

これらの豚は、より多く飼料を摂取し、42日における育成期間の増体で優位性を維持することが出来ました。
 

離乳時の豚の健康と生産性を向上させる準備をする

私たちは、ジンプロ亜鉛を豚に給与させることで、1頭当たり1.59ドル以上収益性を向上させ、増体1kgあたり0.11ドルの費用を削減することが出来ることが証明しています。私たちのチームは、52年以上に渡って世界各国の養豚現場で培ってきた技術経験を皆様に提供します。私たちは、豚が最高の生産性を安定して得られる様な機会を提供するために、生産者や業界の専門家たちと協働しています。また、農場の生産コストと豚の生産性を向上させるために皆様と協働することで、飼料から最大の結果を引き出し、最終的に経営向上に貢献します。

最近の研究の詳細やジンプロがどの様に貢献出来るかなどのご質問、ご相談は弊社営業担当者までお問合せ下さい。

引用文献
W. Schweer, A. Cornelison, C. Bradley, R. Walk, S. Nosbisch, L. Rodrigues. (2023) Impact of dietary zinc source on post-weaning performance and livability. ASAS Midwest Section Meeting, Madison, WI.

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