ジンプロ・ミネラルは免疫機能を向上させる。
動物生産におけるウイルスの影響シリーズ:最終号
ウイルスおよびウイルス感染は、人間だけでなく動物に対しても健康上の重要な問題です。ウイルスは世界中の植物や動物、昆虫、環境中に存在し、体内のあらゆる組織に影響を与えます。十分な免疫反応を獲得出来なければ、一度ウイルスに感染すると、病気に罹ったり、生産性が低下してしまいます。
前回の記事でも述べていますが、質の高い微量ミネラル源は、ウイルス感染を防ぎ、動物が感染した際のウイルスの複製を抑えるために重要です。例えば、亜鉛はコロナウイルスや家畜家禽に影響を与えることが知られている多くのウイルスのRNAウイルスを複製させる酵素である、“RNA依存性RNAポリメラーゼ(RdRP)”の産生を阻害することによって、抗ウイルス物質として作用します。
更に、セレンは抗酸化物質として作用します。それにより、酸化ストレスを軽減し、ウイルス感染を検知、除去する好中球やリンパ球の能力を向上させます。銅も酸化ストレスの軽減に役立ちます。また、T細胞の増殖を刺激することで抗体産生やウイルスに感染した細胞の死滅に役立ちます。マンガンはムチン生成において重要な役割を果たします。それにより、病原体の体内への侵入を未然に防ぐことが出来ます。
動物のウイルスやウイルス感染に対する免疫反応は、これらの微量ミネラルに大きく依存しています。しかし、全ての微量ミネラルが同様の働きをするわけではありません。栄養プログラムに、数多くの試験により有効性が確認された、ジンプロ・ミネラルを組み込むことによって、ウイルスやウイルス感染に対する動物の免疫反応を最大限に高めることが出来ます。
全ての微量ミネラルが同様の働きをするわけではありません
微量ミネラルの吸収は、体内において高度に調節されています。微量ミネラルが動物に有効活用されるためには、小腸に到達後、腸粘膜上皮細胞によって吸収され血中に移行されなくてはなりません。
ジンプロ社は、ジンプロ・ミネラルの製造方法において特許を取得しております。ジンプロ・ミネラルは金属とメチオニン等の必須アミノ酸が1:1で結合した構造をしています。この構造によって、ジンプロ・ミネラルはアミノ酸輸送体を介する特殊な経路で吸収されます。この吸収経路を介することで、ジンプロ・ミネラルは他の微量ミネラル製品が受ける様々な拮抗作用の影響を抑えることが出来ます。また有機の状態で小腸に到達することで、腸粘膜上皮細胞のアミノ酸輸送体から吸収されて血中に移行します。血中に移行後も、ジンプロ・ミネラルは尿への排泄速度が無機微量ミネラル製品や他の有機微量ミネラル製品と比較して遅いことが分かっています。つまり、微量ミネラルが血流内に長く留まることが出来るということです。よって、標的細胞や組織が微量ミネラルをより効率よく利用出来るので、動物がウイルス感染と戦う能力が向上します。
一方で無機微量ミネラルは、腸管腔内でイオン化した金属の状態で存在しますので、腸粘膜上皮細胞に吸収されるためには、金属輸送体を用いる必要があります。金属輸送体を介して吸収される無機微量ミネラル量は限られており、残りは体外に排泄されてしまいます。更に、金属イオンは消化管内を移動中に、拮抗物質に結合されたり、吸収経路を阻害されることにより、吸収出来なくなることがあります。そして、最終的に必要な微量ミネラルの吸収能力が制限され、動物は遺伝的能力を最大限に引き出すことが出来なくなります。
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栄養プログラムに、唯一無二の有機微量ミネラル製品であるジンプロ・ミネラルを組み込むことによって、ウイルスやウイルス感染に対する動物の免疫反応を最大限に高めるために、より多くの必須栄養素を確実に有効活用することが出来ます。
弊社HP上にジンプロ・ミネラル製品の詳細がございますのでご覧下さい。ジンプロ・ミネラルを用いた動物栄養プログラムに関するご質問、ご相談は弊社営業担当者までお問い合わせ下さい。
第1号:
ウイルスとは何か?そして動物生産にどのような影響を与えるのか?
第2号:
免疫システムがどのように動物を守るのか
第3号:
微量ミネラルはウイルスの複製を防ぎ、感染に対しての免疫反応を高める。