ジンプロ・ミネラルは抗生物質を使用しない生産において重要な役割を担う
"ナチュラルフード”やオーガニックフードの市場が活発になっています。その中でジンプロ・ミネラル給与が抗生物質を使用しない生産に貢献し、そのことが健康志向の高い消費者のニーズに応えられると考えている生産者が増えてきています。
畜産業における抗生物質
家畜への抗生物質使用が人間へ悪影響を与えるのかについての議論がなされる中で、新たなマーケティングの必要性が創られてきています。
- Provisioner誌オンライン版では、National Marketing Instituteの調査から、消費者の66%が食料品店で抗生物質を使用していない肉を取り扱うことが重要であると考えていることが分かりました。
- Organic Consumers Associationの調査から、オーガニックフードの売り上げは2016年には470億ドルに達し、2015年比で8%増加していることが報告されました。また、その中で、オーガニック肉の売上は17%以上増加して、9.91億ドルとなり、このカテゴリーの最大増加率となりました。
畜産業における抗生物質の使用は、消費者の需要と獣医指示書(Veterinarian Feed Directive)の要求量を満たすように業界が取り組むことで、大きく変化してきました。抗生物質が畜産業から段階的に廃止されていく中で、免疫システムと細菌感染に対する抵抗力を高めるための手段を講じることが重要になってきます。
微量ミネラル vs 抗生物質
抗生物質を削減し、動物の免疫及び感染症、細菌、毒素、病原体への抵抗力を高めるためには。ジンプロ・ミネラルを飼料中へ添加すべきでしょう。
腸管内部は上皮細胞の層で構成されています。これらの細胞は、“タイトジャンクション”と呼ばれるタンパク質複合体によって互いが密接結合しており、それによって細菌や病原体、毒素が腸管内から血流へ侵入するのを防いでいます。同様に、皮膚も上皮組織で構成されており、動物と環境との間の物理的防御層として働き、細菌や怪我から動物を守っています。
亜鉛の様な微量ミネラルは、上皮細胞間のタイトジャンクションを強固にすることで腸管と皮膚を感染から守るのに役立つことが分かっています。
飼料中の亜鉛量と給与亜鉛源共に、皮膚の治癒過程において非常に重要な役割を担っています(Lansdown et al., 2007)。蜂巣織炎の感染試験から、亜鉛アミノ酸錯体由来の亜鉛を40ppm給与したブロイラー鶏で、蜂巣織炎発症割合が52%から40%に低下しました。別の試験では、正常なフットパッドである鶏の割合が給与区で50%と、対照区の30%と比較して、フットパッドの健全性が向上したことが分かりました(Downs et al., 2000; Saenmahayak et al., 2010)。
免疫細胞機能
病原体や毒素が防御層を突破し組織の深層まで侵入すると、白血球等の免疫細胞が活動を開始します。一般的にこの過程は免疫活性化、または炎症と呼ばれています。
白血球の一種であるマクロファージは、細菌(例: 大腸菌)や細胞の残骸などの異物を貪食及び破壊するので、炎症において重要な役割を担っています。微量ミネラルは、免疫反応において様々な役割を果たすためにも、適切な免疫反応を獲得するためにも必要不可欠です。
亜鉛は、免疫細胞が増殖し、適切に作用するために必要です(Rink and Gabriel, 2000)。亜鉛アミノ酸錯体を40ppm給与した3週齢の七面鳥において、血液中における大腸菌の排除がより早いことが分かりました(Kidd et al., 1994)。しかし、微量ミネラルアミノ酸錯体の役割は、免疫細胞を活性化させるだけではありません。マクロファージによって産生される有害物質から体内を守る働きもあります。
マクロファージは、活性酸素の一種であるスーパーオキシドを用いて病原体や他の異物を破壊します。しかし、このスーパーオキシドは宿主細胞において毒素でもあります。従って、毒性の低い化合物へ分解する必要があります。このスーパーオキシドを除去する過程には、亜鉛、マンガン、銅が必須保因子である、スーパーオキシドディスムターゼと呼ばれる酵素が必要です。
微量ミネラルは、抗生物質を使用しない生産における費用対効果の高い解決策
消費者の需要を満たしつつ収益を最大化させるためには、生体内利用性の高い微量ミネラルを用いることで、動物の健康を向上させることが証明されています。
抗生物質を使用しない生産において、ジンプロ・ミネラルがどの様に利益を生むことに貢献するのかに関するご質問、ご相談は弊社営業担当者までお問い合わせ下さい。
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