強健な初生雛生産は、種鶏への適切なジンプロ・ミネラル給与から始まる
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強健な初生雛生産は、種鶏への適切なジンプロ・ミネラル給与から始まる

シベレ・トーレス博士

ジンプロコーポレーション

ブロイラー鶏生産者は、出荷重量まで成長させるために、鶏群に最高の栄養と飼養管理を提供することに重点を置いています。しかし、孵化するまでの21日間で起こることも同様に重要なのです。

例えば、ブロイラー鶏の出荷日齢が42日だとすると、孵卵期間は寿命の3分の1を占めることになります。従って、孵卵期間に胚に栄養を供給することが、強健な初生雛を生産するためには欠かせません。

もし、雛が卵内で適切な栄養を摂取することが出来なければ、その鶏は出荷出来ない、若しくは屠体重量が小さいまま出荷されてしまいます。そして最終的に、農場の収益性に負の影響を与えてしまいます。

 

適切な種鶏への栄養が、胚の成長を支える。

どの様にすれば、孵卵期間に種卵の胚に十分量の栄養を供給出来るでしょうか?適切な栄養を摂取した種鶏は、十分量の栄養を胚に供給することが出来ます。この考え方を、ジンプロ社はジェネレーショナルニュートリションと呼んでいます。

本記事では、雛が孵化時から健康に成長出来るためにジンプロ・ミネラルを種鶏に給与することで、どの様に骨格形成を促進し、胚に与えるストレスの影響を軽減させることが出来るかをご紹介します。

 

 

胚の骨の成長を促進する

卵内で強固な骨を形成することが重要な理由は、以下の2つです。

  • 孵化過程に役立つ
  • 初生時の強健性に役立つ

強固な骨と優れた雛質を手に入れるための方法の1つが、卵殻への投資です。まず始めに、卵殻は成長中の胚を守るのが主な役割ですが、それだけではありません。卵殻は、卵内で胚が成長する過程で始まる骨石灰化に必要なカルシウムの主な供給源でもあります。

骨格形成は孵卵ステージのかなり初期段階から始まり、最初の1週間でコラーゲンを主原料とした基質が形成されます。微量ミネラルは、骨の石灰化が起こっている過程において欠かせません。

それでは、いつ骨は石灰化するのでしょうか?

 

その答えは、卵殻からのカルシウムが胚で利用可能になったタイミングです。この過程は、亜鉛依存性の炭酸脱水酵素が卵殻からのカルシウム動員のために必要な過程全てを促進することが出来るため非常に効率的に進みます。

胚骨格の成長は、孵化過程が始まる約3日前に完了し、雛が卵殻を足で押す様になります。雛が卵殻を破り外に出るためには、正しく形成された骨が必要です。強固な骨が無ければ、孵化することが出来ない、若しくは孵化により多くのエネルギーを消費してしまい、卵内に残された栄養素が枯渇し、孵化後の成長に悪影響を及ぼします。

更に、雛は早熟です、つまり孵化直後から人の手助けも無く、自ら餌を食べることが出来ます。もし、孵化時の骨の状態が良く、運動能力が高ければ、雛は餌まで歩いて行くことができ、スターター飼料中に含まれる孵化後の骨形成に必要な多量及び微量ミネラルや他の栄養素を摂取することが出来ます。

以上が、最適な微量ミネラル源を種鶏に給与し、微量ミネラルを胚成長に確実に利用出来る様にしてあげることが重要な1つ目の理由です。

 

有機微量ミネラルを給与することで、ひなの発達をサポートする

種鶏にアベイラZMC由来の亜鉛、マンガン、銅といった生体内利用率の高い微量ミネラル源を給与することで、孵卵中や孵化時など様々なタイミングで効率よく骨の石灰化を促進することが出来ます。試験から、アベイラZMC給与は、無機ミネラル源給与時と比較して、孵卵期間及び孵化時の骨の石灰化が約1%向上したことが分かりました(2013 Poultry Science 92 :402–411)。 そしてその結果、ヘンハウス当たりの雛数の増加に繋がりました。

 

 

胚成長中のストレスを軽減する

骨の急速な成長と同時に、筋肉や臓器などの他の組織も孵卵期間に発達します。この高い代謝を支える主なエネルギーは卵黄由来の脂肪です。

それは、多くの点で、胚が急速に自身の成長を孵化時までに完了させようとしているのに似ています。雛は卵中で成長している間、呼吸し、熱産生をしながら、卵黄及び卵白から栄養素を吸収し、卵殻からカルシウムを動員します。

しかし、この過程は完璧ではなく、フリーラジカルの産生や酸化ストレスを引き起こします。

 

そのため、特に孵卵期間3週目でのオーバーヒートを防ぐために、適切な機械による孵卵環境管理が特に重要です。この期間は胚の酸化ストレスを抑えるために非常に重要です。多くの会社が、孵卵環境を胚の成長に適したものに改善するために多くの改良を重ねてきましたが、この過程は完全に効果的とはいえず、まだ一部の種卵は他の種卵よりも高い暑熱ストレスに晒されています。

しかし、自然の動物達は賢いです。何故なら、体内の毒性代謝物に対する自己防衛のために胚が必要な全てのツールが種鶏から卵の中に移行されるからです。このツールの中には、抗酸化防御システムをサポートするために必要な全ての微量ミネラルやビタミンが含まれています。銅と亜鉛、マンガン、鉄、そして特にセレンは全てが抗酸化反応に重要な栄養素です。

以上が、胚が自然発生するストレスに対処しながら適切に成長と発達できるために、ジンプロ・ミネラルを種鶏に給与することが何故重要なのかに対する2つ目の理由です。

 

ジンプロ・ミネラルを給与することでブロイラー鶏の生産性とひなの発達を向上させる

雛において孵卵期間は最も重要なステージです。種鶏にジンプロ・ミネラルを給与することで、以下の指標を向上させ、初生雛の強健性を高めることが出来ます。

  • 卵殻品質及び卵内栄養素含量
  • 骨の成長と孵化率
  • ストレス管理

試験から、種鶏にジンプロ・ミネラルを給与することで、適切に胚が成長し、初生雛の質が向上するので、無機源を給与した種鶏と比較して、投資利益率は少なくとも4倍となることが分かりました。

弊社の経験豊富なチームは、雛質を向上させるツールや情報を有していますので、ご質問、ご相談は弊社営業担当者までお問い合わせください。

 

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