ジンプロ社は炎症の研究に力を注いできました。
コニー・ラーソン博士
ジンプロコーポレーション
数十年に亘り家畜、家禽生産者は、屠体品質、肉質不良や繁殖成績の低下、乳生産量の減少、乳質の低下、破行等といった共通の生産上の課題に直面してきました。
ジンプロ社や畜産業界で実施された数多くの研究から、上記の問題には共通の原因が存在することが明らかになりました。それは、慢性または不均衡な炎症です。
ジンプロ社は家畜、家禽生産者に向けて、炎症及び関連する生産上の課題や慢性炎症を管理するための予防方法に関する認知と理解を深めてもらうために世界的なキャンペーンを行いました。
炎症とはどの様な現象なのか?
炎症は生きるために必要であり、体が細菌や病原体、毒素を撃退し、損傷した組織を修復するための治癒または回復過程の第一段階です。皆さんが足首を捻ったり、虫に噛まれたり、指を切った時に、怪我や感染によって起こる痛みや赤み、腫れ、発熱といった身近な感覚を直に体験されたことがあるかもしれません。その反応こそが急性炎症反応なのです。
適切かつ強固な炎症反応は必要ですが、過度または長期間の炎症は制御出来ない場合に有害となってしまいます。慢性炎症は、免疫反応が免疫刺激の原因を排除できない場合に引き起こされ、数週間から長くて数ヶ月以上も続くことがあります。
慢性炎症に伴う危険性や損失とはどの様なものか?
家畜、家禽生産者は炎症及び免疫システムに関して細心の注意を払う必要があります。炎症は潜在的な生産上の問題であり、炎症の表立った症状を初期に特定することは難しく、炎症に気付く前に動物の生産性や収益性に悪影響を及ぼしてしまいます。
炎症が必要である一方で、動物の生産性の観点からすると悪い面もあります。動物が病気に罹ると、飼料摂取量が減少し、同時に免疫システムが成長に使われるべき栄養素を、急性炎症反応を抑えるために使用してしまいます。
免疫反応が長期化し慢性炎症が起こると、栄養素やエネルギーが動物の生産性(成長、繁殖、飼料効率、肉・乳・卵生産など)のために使われるのではなく、慢性炎症反応を抑えるために使われてしまい、結果として収益性を低下させてしまいます。
炎症の共通原因
家畜、家禽の生産性及び収益性に影響を与える炎症には複数の共通した原因があります。最も一般的な原因の2つが、腸管の健全性不良と暑熱ストレスです。
- 腸管の健全性不良:消化管内膜は、細菌や病原体、毒素がを小腸上皮細胞間隙から血流へ侵入させないための防御層として重要な役割を果たします。その防御層が損傷すると、リーキーガットと呼ばれる現象が引き起こされます。長期的な炎症反応が消化管内で起こると、飼料摂取量が減少し、生産性が低下してしまいます。
- 暑熱ストレス:動物は暑熱環境下に晒されると、胃や消化管、他の内臓よりも、熱放散を促進する皮膚へと血流を増やします。しかし、臓器への血流が減少することで、消化管内の小腸上皮細胞が利用可能な酸素とエネルギー量が減少し、腸管の健全性が損なわれてしまいます。そしてその結果、リーキーガットを引き起こし、病原体や毒素が血流に侵入してしまいます。
何故ジンプロ社は炎症の研究に力を注いでいるのか?
慢性炎症の収益性及び動物の健康上への影響は非常に大きく、主な影響としては繁殖能力の低下、跛行発生数の増加、乳生産量の減少、呼吸器疾患の増加、屠体品質不良などが挙げられます。これらは生産性に非常に大きな影響を及ぼす一方で、動物の健康にも悪影響を及ぼします。
今日の価格変動の大きい市場においては、炎症の原因と影響を十分に理解し、動物の健康と生産性を維持するための予防策を講じることが不可欠です。
炎症の主原因である腸管の健全性不良と暑熱ストレスを引き起こしかねない要因を特定するためには、より厳格な管理を行うことが予防策として必要です。その管理には、マイコトキシンや摂取した動物の組織を損傷させる可能性を最小限に抑えるための飼料品質管理を強化することも含まれます。適切な飼養密度及び換気も暑熱ストレスを管理する上で重要です。
もう一つの方法として、ジンプロ・ミネラルを飼料中に添加する方法があります。ジンプロ・ミネラルを適切に設計された家畜、家禽栄養プログラムに組み込むことで、慢性炎症の影響を制御することに役立ちます。
ジンプロ・ミネラルは、免疫システムを強化することで、より強固で均衡の取れた免疫反応をもたらします。この反応により、炎症から迅速に回復でき、経済的損失を最小限に抑えることが出来ます。
ジンプロ社は、記事や研究結果のまとめなどを通じて、慢性炎症の役割と影響について皆様により理解して頂くためのお手伝いをしております。これらの記事は弊社の技術情報ブログ内にございます。下記の関連記事をご覧下さい。
今後もジンプロ社は技術情報ブログの記事を継続して提供することで、皆様が炎症や科学的裏付けのあるアプローチで慢性炎症を制御する方法に関してより理解して頂けるようにお手伝いを致します。
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